The Noble Qur'an Encyclopedia
Towards providing reliable exegeses and translations of the meanings of the Noble Qur'an in the world languagesThe Bee [An-Nahl] - Japanese translation - Saeed Sato
Surah The Bee [An-Nahl] Ayah 128 Location Maccah Number 16
アッラー*のご命令が到来した[1]。ゆえに(不信仰者*たちよ、)あなた方はそれを、性急に求めるのではない[2]。かれに称え*あれ、かれは彼らがシルク*を犯しているものから(無縁で)、遥か高遠であられる。
かれは、その僕たちの内からお望みになる者(使徒*たち)に、かれのご命令によって、魂(啓示)[1]と共に天使*たちを下される。(こう)警告せよ、と。「本当にわれの外に、(真に)崇拝*すべきものなど、何一つない。ならば、われを畏れる*のだ」。
かれは真理ゆえに、諸天と大地をお創りになった[1]。かれは、彼らがシルク*を犯しているものから(無縁で)、遥か高遠であられる。
かれは、人間を一滴の精液から創られた[1]。なのにどうであろうか、彼は(その主*に対する)あからさまな反論者なのだ。[2]
また、家畜を(あなた方人間のために)お創りになった。それらにはあなた方への温もり[1]と諸益があり、あなた方はそれらから食する。
また、あなた方が(夕べに、それらの家畜を小屋へと)連れて帰る時、そして(朝には)牧場に連れて行く時、そこにはあなた方にとっての甘美さがある。[1]
また、それら(の家畜)は、(あなた方)自身の苦労なしにはあなた方が到達できなかったであろう町にまで、あなた方の荷物を運んでくれる。本当にあなた方の主*は、まさに哀れみ深い*お方、慈愛深い*お方なのだから。
また、あなた方がそれらに乗り、飾りとするための、馬と、ラバと、ロバ(も、お創りになった)。またかれは、あなた方が知らないものを創造される。
アッラー*にこそ、まっすぐな道[1](の明示)があるーーそれらの中には歪んだものもあるがーー。そしてかれがお望みになれば、あなた方全員をお導きになったのである。
かれ(アッラー*)は、天から(雨)水をお降らしになったお方。その一部はあなた方のための飲み物であり、それから、あなた方がそれで(家畜に)餌をやる木々が(得られるので)ある。
かれはあなた方のために、それ(水)で作物、オリーブ、ナツメヤシ、葡萄、あらゆる果実の内のものを生育させられる。本当にその中にはまさしく、熟考する民への御徴[1]があるのだ。
またかれは、あなた方に夜、昼、太陽、月を仕えさせられた。また星々は、かれのご命令によって奉仕させられている。本当にその中にはまさしく、分別する民への御徴[1]がある。
また、あなた方のために大地に創造された、様々な彩りのもの[1](も、あなた方に仕えさせられた)。本当にその中にはまさしく、教訓を得る民への御徴がある。
かれは(あなた方に)、海を仕えさせられたお方。(それは)あなた方がそこから新鮮な肉を食べ、あなた方が身に纏う装飾品を、そこから採り出すため。あなたはそこを、船が水を切(りつつ走)るのを見る。そして(それは)あなた方が、かれのご恩寵から(糧を)求めるためなのであり、あなた方が(アッラー*に)感謝するようにするためなのだ。
また、かれは大地に、それがあなた方と共に揺れ動かないよう、堅固な山々を投げ入れられた。そして河川や、あなた方が導かれるべく道々も(設えられた)。
そして、道標[1](も設えられた)。星によってこそ、実に彼らは(夜に、道を)導かれるのだ。
一体、(これら全てを)創造するお方(アッラー*)は、創造しないもの[1]と同様であろうか?一体、あなた方は教訓を得ないのか?
たとえあなた方がアッラー*の恩恵を教えたとしても、それを数え上げることは叶わない。本当にアッラー*はまさしく、赦し深いお方、慈愛深い*お方。
また、アッラー*はあなた方が隠すことも、露わにすることもご存知である。
そして彼らがアッラー*を差しおいて祈っているもの(偶像)は、何一つ創造することなどないし、それらは(そもそも不信仰者*によって)創られるものなのだ。
(それらは全て)死んだものであり、生きているものではない。それらは(自分たちを崇めている者たちが)いつ蘇らされるか、察知することがない[1]のだ。
あなた方の神[1]は、ただ一つの神(アッラー*)。来世を信じない者たち、その心は(アッラーの唯一性*を)否認しているのであり、彼らは(真理を受け入れ、アッラーだけを崇拝*することに対して)高慢な者たちなのだ。
間違いなくアッラー*は、彼らが隠すことも、露わにすることもご存知であ(り、それにお報いにな)る。本当にかれは高慢な者たちをお好みにはならない。
「あなた方の主*が、(ムハンマド*に)下されたのは何か?」と、彼ら(シルク*の徒)に言われれば、彼らは言った。「昔の人々のお伽噺だ」。
こうして彼らは復活の日*、(罪という)自分たちの重荷を全て背負い、彼らが知識もなく迷わせる者たちの重荷の一部も、背負うことになる[1]。彼らの背負うものは、何と忌まわしいものではないか。
彼ら以前の(不信仰)者*たちも、(使徒*たちと、彼らが携えて来た真理に対して)確かに策謀したのだ。それでアッラー*(のご命令)が、彼らの建物にその土台から到来し(てそれを破壊し)、屋根が彼らに、その上方から崩れ落ちた[1]。彼らが気付きもしないところから、彼らに懲罰が到来したのである。
それからかれ(アッラー*)は復活の日*、彼らを(懲罰で)辱められる。そして、(こう)仰せられるのだ。「あなた方が、それらゆえに(使徒*たちや信仰者らと)対立していた、わが同位者たちはどこなのだ?[1]」知識を授けられた者たち[2]は言う。「本当にこの日、屈辱と災い(懲罰)は不信仰者*たちの上にあります。
自分自身に(不信仰という)不正*を働いた状態[1]のまま、天使*たち[2]が(その魂を)召した者たち(の上に)」。(死に直面した時、)彼らは降伏する。(そして、こう言う。)「私たちは悪いことなど、何一つやっていませんでした」。(すると、こう言われる。)「いや(、あなた方は嘘をついている)、本当にアッラー*は、あなた方が行っていたことを(全て)ご存知なのである。
ゆえに地獄の門々に入り、そこに永遠に留まるがよい。(アッラー*への信仰と服従に対して)高慢な者たちの住処は、何と実に醜悪であろうか」。
そして敬虔*だった者たちには、(こう)言われる。「あなた方の主*が、(ムハンマド*に)下されたのは何か?」彼らは言う。「善きもの[1]です」。この現世で善を尽くした者[2]たちには素晴らしいもの[3]があり、実に来世の住まいは(現世よりも)更に善いのである。そして敬虔*な者たちの住まいは、何と実に素晴らしいことか。
(それは)彼らがそこに入ることになり、その下からは河川が流れる、永久の楽園。彼らにはそこに、自分たちが望む(あらゆる)ものがある。このようにアッラー*は、敬虔*な者たちに報われるのだ。
(彼らはその魂が)善い状態[1]のまま、天使*たちに召される者たち。彼ら(天使*たち)は言う。「あなた方に平安を[2]。あなた方が(現世で)行っていたものゆえに、天国に入るがよい」。
一体、彼ら(シルク*の徒)は、天使たちが彼らのもとに到来するか、またはあなたの主*のご命令がやって来るのを待っているだけなのか?[1]彼ら以前の(主信仰)者*たちも、そのようにしたのだ。アッラー*が彼らに不正*を働かれたのではない。しかし彼らが、自分自身に不正*を働いていたのである。
それで、彼らが行ったことの悪行(に対する報いとしての懲罰)は彼らに襲いかかり、自分たちが嘲笑していたもの(懲罰)が、彼らを包囲した。
また、シルク*を犯していた者たちは言った。「アッラー*がお望みであったなら、私たちも、私たちのご先祖様たちも、かれ(アッラー*)を差しおいて何も崇めることなどなかったし、私たちがかれをよそに(、勝手に)何かを禁じることもなかったのだ[1]」。彼ら以前の(不信仰)者*たちも、同じようにしていたのである。一体、使徒*たちには、明白なる伝達以外の使命があるとでもいうのか?
われら*は確かに、あらゆる共同体へと使徒*を遣わし(て、こう伝えさせ)た。「アッラー*(だけ)を崇拝*し、ターグート*を避けよ[1]」。そして彼らの内には、アッラー*がお導きになった者もあり、また彼らの内には、(誤った道に頑迷に従ったことで、)迷妄が確定した者もある。ならば、あなた方は地上を旅し、(使徒たちを)嘘つき呼ばわりした者たちの結末が、いかなるものであったかを見てみるがよい。
(使徒*よ、)たとえあなたが彼ら(シルク*の徒)の導きに懸命になっても、(それはあなたには叶わない、)本当にアッラー*は、かれが迷わせ給う者をお導きにはならないのだから[1]。そして彼らには、(彼らを懲罰から救ってくれる、)いかなる援助者もないのだ。
また彼らは、「アッラー*は死ぬ者を、蘇らせたりなどしない」と、躍起になってアッラー*にかけて誓った[1]。いや、(アッラー*は、彼らを必ずや復活させられるという、)その真のお約束(を約束されたのだ)。しかし大半の人々は、(アッラー*の御力を)知らないのである。
(アッラー*が彼らを蘇らせられるのは、)彼らが意見を異にしていること[1]を彼らに明らかにされるためであり、不信仰だった者*たちが、自分たちが嘘つきであったことを知るためなのだ。
われら*が何かを望んだ時、それに対するわれら*の言葉は、それに「あれ」と言うだけ。そうすれば、それは存在するのである。[1]
不正*を受けた後、アッラー*ゆえに移住*する者たち、われら*は現世において、必ずや彼らを素晴らしき(場所)に住まわせる。そして来世の褒美(天国)こそは、更に偉大なのだ。もし彼らが(そのことを)知っていたのならば(、アッラー*ゆえの移住*を思いとどまることはなかっただろう)。
(彼らは)忍耐*し、自分たちの主*にこそ、全てを委ねる*者たち。
(使徒*よ、)われら*があなた以前に(使徒*として)遣わしたのは、われら*が啓示を下す、男性(人間)以外の何者でもなかった[1]。(シルク*の徒よ、それを信じない)ならば、教訓の民に尋ねてみよ[2]。もし、あなた方が知らないのなら。
明証と書巻[1]と共に(、われら*は使徒*たちを遣わした)。そしてわれら*は、あなたが人々に、彼らに下されたものを説明すべく、あなたに教訓(クルアーン*)を下したのである[2]。(それを聞いて、)彼らが熟考するように、と。
一体、悪事を策謀した者たちは、安心しているのか?アッラー*が彼らを地面に飲み込ませたり、彼らが気付きもしない所から、彼らに懲罰が到来したりしないと?
または、彼らが(旅や活動に)勤しんでいる間に、彼らのことを罰されることがないと(、安心しているのか)?彼らは、(アッラー*の懲罰から)逃れられる者などではないというのに。
あるいは、(アッラー*が)彼らを減退させつつ[1]滅ぼされることはないと(、安心しているのか)?本当にあなた方の主*は、まさしく哀れみ深い*お方、慈愛深い*お方なのだ。
一体、彼ら(不信仰者*)は、アッラー*がお創りになったものを何も見なかったのか?そ(れら)の(ものの)影は、右に左に揺れ動きつつ、従順にアッラー*にサジダ*する。[1]
諸天にあるものと、大地にある(全ての)生物は、アッラー*にのみサジダ*する[1]。また天使*たちも、驕り高ぶることなく(サジダ*するのだ)。
彼ら(天使*たち)は、(その本質と権勢と完全なる属性において)彼らの上におわします自分たちの主*を怖がり、自分たちが命じられたことを実行する。(読誦のサジダ*)
アッラー*は仰せられた。「二つの神[1]を配して(崇拝*して)はならない。かれ(アッラー*)は外ならぬ唯一の神なのだ。ならば、われだけを恐れよ」。
また、かれにこそ諸天と大地にあるもの(全て)は属し、そしてかれにこそ常に、服従は属する。なのに一体、あなた方は、アッラー*以外を畏れる*というのか?
あなた方のもとにある、いかなる恩恵も、アッラー*からのもの。それから、あなた方に害悪が降りかかれば、あなた方はかれにこそ縋って(祈りの)声を上げるのだ。
それから、かれがあなた方から害悪を取り除いて下さると、何ということか、あなた方の内の一派は自分たちの主*に対してシルク*を犯す。[1]
こうして彼らは、われら*が彼らに授けたもの[1]を否定する。ならば、(現世を)楽しんでいるがよい。いずれあなた方は、(不信仰と不服従の結末を)知ることになるだろうから。
彼らは、われら*が彼らに授けたものの内の一部を、知りもしないもの[1]にあてがっている。アッラー*に誓って、あなた方は(復活の日*、)自分たちが(アッラー*に対して嘘を)でっちあげていたことについて、必ずや問われることになるのだ。
また彼らは、アッラー*に娘たちをあてがい[1]--(そのようなことから無縁な)アッラー*に称え*あれーー、自分たちには彼らの欲するもの[2]をあてがっている。
そのくせ、彼らの内の誰かに女児(誕生)の吉報を告げられれば、(悲しみで)意気消沈し、その顔は黒く翳ってしまう。[1]
彼は、自分に告げられた吉報の忌まわしさゆえに、(自らの)民から身を隠す。一体、屈辱を忍んで、それ(女児)を留め(て生かし)ておくか、それともそれを土にうめてしまおうか?[1](と、迷いながら。)彼らの取り決めること[2]は、何と忌まわしいことではないか?
来世を信じない者たちにこそ、悪の属性[1]がある。そしてアッラー*にこそ最高の属性[2]があるのであり、かれは偉力ならびない*お方、英知あふれる*お方なのだ。
また、もしアッラー*が人々をその不正*ゆえにお咎めになるとしたら、そこ(地上)にはいかなる生物も残してはおかれなかっただろう[1]。しかしかれは、定められた期限まで、彼らを猶予されるのである。そして彼らの期限が訪れれば、(彼らはそれを)一刻たりとも遅らせたり、早めたりすることはない。
また、彼らはアッラー*に、自分たちが嫌うもの[1]をあてがっている。そして彼らの舌は、自分たちにこそ最上のもの[2]がある、と嘘をついている。間違いなく、彼らには業火(の懲罰)があるのであり、彼らはそこに放置される[3]のである。
アッラー*に誓って、(使徒*よ、)われら*は確かに、あなた方以前の民に(使徒*たちを)遣わした。そしてシャイターン*が彼らの行い[1]を、彼らに目映く見せたのである。それで彼(シャイターン*)は今日[2]、彼らの庇護者なのであり、彼らには(来世において)痛ましい懲罰があるのだ。
そして(使徒*よ)、われら*があなたに啓典(クルアーン*)を下したのは、あなたが、彼らが(宗教において)意見を異にしていることを彼らに明らかにし、(われら*がクルアーン*を)導きとし、信仰する民への慈悲とするためであった。
アッラー*は天から(雨)水をお降らしになり、それで大地を、その死後に息吹かせ[1]給う。本当にその中にはまさしく、耳を傾ける民への御徴[2]があるのだ。
また(人々よ)、本当に家畜の内にはまさしく、あなた方にとっての教示がある。われら*はその腹部にある(食べ)物より、胃袋の中の残留物と血液の間からの(分泌物である)、混じり気のない、飲む者にとって喉越しのよい乳を、あなた方に飲ませる。
また、ナツメヤシや葡萄の果実から(も、あなた方に飲ませる)。あなた方はそこから酒*[1]と、よい糧[2]を得る。本当にその中にはまさしく、分別する民への(アッラー*の御力を示す)御徴がある。
また、あなたの主*は、蜜蜂に(こう)お教えになった。「山々の内に、あなたの巣を作るのだ。そして木々の内や、彼ら(人々)が建てるもの[1]の内に(巣を作れ)。
それから、あらゆる果実から食べ、(あなたのために)均された、あなたの主*の道々を(、糧を求めて)行くのだ」。その腹部からは様々な色合いの、人々への癒しを含む飲み物が分泌される。本当にその中にはまさしく、熟考する民への(アッラー*の御力を示す)御徴があるのだ。
アッラー*があなた方を創造し、その後にあなた方を召されるのだ。あなた方の内には(健常なまま死を迎える者もいれば)、最悪の年齢[1]へと戻らされる者もいる。こうして彼は、知識(の習慣)の後に(再び、誕生した時のような)何も知らない状態になるのだ。本当にアッラー*は、全知者、全能のお方であられる。
また、アッラー*は糧において、あなた方のある者を別の者よりも、お引き立てになった。そして(糧において)引き立てられた者たちは自分たちの右手が所有するもの(奴隷*)にその糧を還元し、それ(の所有)において彼らが(自分たちと)同等となるようにはしない[1] 。一体、彼らはアッラー*の恩恵を否定するのか?
また、アッラー*はあなた方自身の内から、あなた方のために妻をお創りになった。そしてあなた方の妻からあなた方に、子供たちと孫[1]を創られ、あなた方に善きものの内から授けられた。それで一体、彼らは虚妄を信じ、アッラー*の恩恵には恩知らずであり続ける[2]というのか?
また、彼ら(シルク*の徒)は自分たちに、諸天や大地から何一つ糧を有してはおらず[1]、(そうすることも)出来ないものを、アッラー*を差しおいて崇めている。
ならば(人々よ)、アッラー*に同類を設けてはならない[1]。本当にアッラー*がご存知なのであり、あなた方は知らないのだから。
アッラー*は、譬え[1]をお挙げになった。無能な奴隷*の僕と、われら*がわれら*の御許からよき糧を授け、そこから密かに、あるいは露わに施す(裁量権を有する)者(の譬え)を。一体、彼らは同等であろうか?アッラー*にこそ称賛*あれ。いや、彼ら(シルク*の徒)の大半は(、アッラー*こそが全ての称賛*と崇拝*に値することを、)知らないのだ。
また、アッラー*は、二人の男の譬えをお挙げになった。片方は口が聞けず、無能で、その後見人のお荷物であり、(後見人が)彼をどこへ遣わそうとも、善きものをもたらさない。一体、彼と、(健常で有能、かつ)公正を命じ、まっすぐな道の上にある者とは、同等であろうか?[1]
アッラー*にこそ、諸天と大地の不可視の世界*(に関する知識)が属する。そして復活の日*というもの(の到来)は、ほんの一瞥(の速さ)に過ぎないか、それより間近なのである[1]。本当にアッラー*は、全てのことがお出来になるお方なのだから。
アッラー*はあなた方を、あなた方の母親の胎内から、何一つ知らない状態でお出しになった。また、かれはあなた方に、聴覚と視覚と心を授けられた。あなた方が(かれの恩恵に)感謝(し、かれのみを崇拝*)するように、である。
一体、彼ら(シルク*の徒)は、(アッラー*によって)天空に仕えさせられている鳥を見なかったのか?それらを(落下せぬよう)支えているのは、アッラー*以外の何者でもないのだ。本当にその中にはまさしく、信仰する民への御徴がある。
また、アッラー*はあなた方(定住者)のために、あなた方の住居という安住の場を提供された。そしてあなた方(旅行者)のために、家畜の皮によって住居(テント)を授けられた。あなた方の旅行の日にも、あなた方の滞在の日にも、あなた方はそれを手軽に扱う[1]。また、あなた方に、その羊毛、ラクダの毛、山羊の毛から、家財と、暫しの間の利益を(あなた方に授けられた)。
また、アッラー*はかれがお創りになったものから、あなた方に影をお授けになり、あなた方のために、山々の所々に隠れ場(である洞窟)を設けられた。また、あなた方のため、あなた方を暑さから守ってくれる衣服と、自分たち(が争い合う際)の武力から、あなた方自身を守ってくれる衣服を授けられた。そのように、かれはあなた方にその恩恵を全うされる[1]のだ。(それは、)あなた方が(かれのご命令にのみ、)服従するためである。
(使徒*よ、)それでもし彼らが背を向けても、あなたには(啓示の)明白なる伝達が課せられているだけなのだ。
彼ら(シルク*の徒)は、アッラー*の恩恵[1]を知っている。その後に及んで、彼らはそれを否定するのだ。彼らの大半は、不信仰者*なのである。
われら*が各共同体から、証人[1]を遣わす日(のことを彼らに思い起こさせよ)。その後、不信仰だった者*たちには(弁解の)許しも与えられなければ、(アッラー*の)ご満悦を得ることも課されないのだ[2]。
また、(不信仰という)不正*を働いていた者たちが(来世の)懲罰を目にする時、それは彼らに軽減されることもなく、また猶予が与えられることもない。
また、シルク*を犯していた者たちは(復活の日*)、自分たち(がアッラー*)の同位者(としていたもの)たちを見る時、(こう)言う。「我らが主*よ、これらの者たちは、私たちがあなたをよそに祈っていた、私たち(があなた)の同位者(としていたもの)たちです」。そしてそれらは、彼らに対して言葉を放つ。「(シルク*の徒よ、)本当にあなた方はまさしく、嘘つきである」。[1]
そして彼ら(シルク*の徒)はその日、アッラー*に降伏する。彼らがでっち上げていたものは、彼らから消え去ってしまったのだ。
不信仰であり、(自分たちと人々を)アッラー*の道から阻んだ者たち、われら*は彼らが腐敗*を働いていたことゆえ、彼らに懲罰の上に更なる懲罰を上乗せしてやる。
また、われら*が各共同体に、彼ら自身の中から彼らに対する証人[1]を遣わす日(のことを、思い起こさせよ)。そして(使徒*よ、)われら*は、あなたをこれらの者たちに対する証人として連れて来るのだ。われら*は全ての物事の解明、導き、慈悲、そして服従する者(ムスリム*)たちにとっての吉報として、あなたに啓典を下したのである。
本当にアッラー*は、公正と善行と近親への贈与をご命じになり、醜行と悪事と侵害を禁じ給う[1]。かれはあなた方が教訓を受けるよう、あなた方を戒められるのだ。
また、アッラー*の契約[1]を全うせよ。あなた方が(それを)結んだならば。そして誓約を、それを確認した後に破ってはならない。あなた方は確かに、アッラー*をあなた方の(契約と誓約における)保証人としたというのに。本当にアッラー*はあなた方のすることを、ご存知であるのだぞ。
また、紡いだ糸を丈夫に(縒り合わ)した後、解いてばらばらにしてしまった女性[1]のようになってはならない。ある集団が(別の)集団よりも優勢であるがゆえに、あなた方の誓約を、あなた方の間の騙し(の手段)とすることで[2]。アッラー*はそれ(契約の遵守)によって、あなた方を試みられるに外ならない。そしてかれは復活の日*、あなた方が(現世で)意見を異にしていたこと[3]を、必ずやあなた方に明らかにされるのである。
もしアッラー*がお望みになれば、あなた方を(イスラーム*に基づく)一つの民とされたであろう。しかし、かれは(迷妄を好んだ者の内、)お望みになる者を迷わせられ、(真理を好んだ者の内、)お望みになる者をお導きになる。そして(復活の日*、)あなた方は自分たちが(現世で)行っていたことを、必ずや問われることになるのだ。
あなた方の誓約を、あなた方の間の騙し(の手段)としてはならない。そうすれば足元が堅固であった後に躓くこと[1]となり、あなた方は(人々を騙して)アッラー*の道から阻んだことゆえに、災い[2]を味わうことになるのだ。そしてあなた方には(来世で)、この上ない懲罰があるのである。
また、アッラー*の契約と引き換えに、僅かな値打ちのものを買ったりしてはならない。アッラー*の御許にあるもの、それこそがあなた方にとってより善いのだから。もし、あなた方が知っているというのなら(、現世と来世における恩恵の違いを、よく熟考するがよい)。
あなた方の手許にあるものは消滅するが、アッラー*の御許にあるもの(褒美)は残るのだ。そしてわれら*は忍耐*した者たちに対し、彼らが行っていた最善のもので、必ずやその褒美を報いてやるのだ。
男性であれ女性であれ、誰であろうと信仰者で正しい行い*を行う者、われら*はその者に、必ずやよい暮らし[1]を送らせよう。そしてわれら*は彼らに対し、彼らが行っていた最善のもので、必ずや彼らの褒美を報いてやるのだ。
(信仰者よ、)あなたがクルアーン*を誦む時には、追放された[1]シャイターン*に対し、アッラー*によるご加護を乞うのだ。[2]
本当に、信仰し、自分たちの主*にこそ全てを委ねる*者たちに対し、彼(シャイターン*)にはいかなる力[1]もないのだから。
彼(シャイターン*)の力とは、彼を盟友とする者たち、そして(シャイターン*に従うことで、)かれ(アッラー*)のシルク*を犯している者たちに対するものに外ならない。
また、われら*があるアーヤ*の場所に(別の)アーヤ*を(あてがって)取り替えた[1]時ーーアッラー*はご自身が下されるものを、最もよくご存知である[2]--、彼ら(不信仰者*)は(こう)言った。「(ムハンマド*よ、)あなたは、(アッラー*に対する嘘の)捏造者に外ならない」。いや、彼らの大半は(そこに含まれる英知を)知らないのだ。
(使徒*よ、彼らに)言ってやるがいい。「聖なる魂(ジブリール*)[1]がそれをあなた[2]の主*の御許から、真理と共に下したのである。(それは)信仰する者たちを堅固にし、(迷いからの)導き、服従する者(ムスリム*)たちへの吉報とするためであった」。
われら*は、彼ら(シルク*の徒)が、「彼に(クルアーン*を)教えているのは、人間に外ならない[1]」と言うのを、確かに知っている。(彼らは嘘をついているのだ、というのも、)彼らが(預言者*が学んでいる言葉として)誤って指摘している男の言葉は異国語であり、これは明白なるアラビア語なのだから。
本当にアッラー*の御徴(クルアーン*)を信じない者たち、アッラー*は彼らをお導きにはならない。そして彼らには(来世で)、痛ましい懲罰がある。
アッラー*の御徴を信じない者たちこそが、嘘を捏造するのだ。それらの者たちこそは嘘つきである。
信仰の後に、アッラー*に対する不信仰に陥った者*が(、嘘を捏造するのである)[1]。但し、その心は信仰で満たされていながらも、(不信仰の言葉を口にすることを)強制された者は別(で、お咎めはないの)だが[2]。しかし、不信仰に胸を開い(て、不信仰の言葉を口にし)た者、彼らの上にはアッラー*からのお怒りがあり、彼らにこそはこの上ない懲罰がある。
それというのも、彼らが来世よりも現世を愛したからであり、アッラー*が不信仰の民*をお導きにはならない[1]ためである。
それらの者たちは、アッラー*がその心と聴覚と視覚を塞ぎ給うた者[1]であり、それらの者たちこそは(懲罰に)無頓着な者である。
間違いなく、彼らこそは来世における、損失者なのだ。
それから本当にあなたの主*は、試練に遭った後に移住*し、それから(アッラー*の道において)努力奮闘し、忍耐*した者たち[1]に対して、--本当にあなたの主*はーーその(悔悟の)後、実に赦し深いお方、慈愛深い*お方であられる。
全ての者が、自分のことを弁護しつつやって来て、各人が自ら行ったこと(の報い)を、不正*に扱われることもなく、ふんだんに受け取る(復活の)その日(のことを、思い起こさせよ)。
平穏で安泰であり、あらゆる場所からその糧が存分に舞い込んでいた[1]ある町(マッカ*)を、アッラー*は譬えにお挙げになった。そして(、その民は自分たちに対する)アッラー*の恩恵を蔑ろにし(、感謝せずにシルク*を犯し)た。それでアッラー*は彼らがなしていた(不信仰と虚妄な行いという)事ゆえに、それ(その町の民)に飢えと恐怖という衣[2]を味わせられたのだ。[3]
彼ら(マッカ*の民)のもとには、彼らの内からの使徒*(ムハンマド*)が確かに到来した。そして彼らは彼を嘘つき呼ばわりし、懲罰[1]は不正*者であった彼らに襲いかかったのだ。
ならば(信仰者たちよ)、アッラー*があなた方に授けて下さった合法で善きものの内から、食べるがよい。そしてアッラー*の恩恵に感謝するのだ。もしあなた方が、かれのみを崇拝*するというのなら。
かれはあなた方に、死肉、血液、豚肉、アッラー*以外の名において屠られたもの[1]を、禁じられたのだ。そしてやむを得ない状態にある者は、法を超えず度を越さない限りにおいて[2]、(それを口にしてもお咎めはない、というのも)本当にアッラー*は、赦し深いお方、慈愛深い*お方なのだから。
(シルク*の徒よ、)あなた方は、アッラーに対して嘘を捏造すべく、「これは合法であり、これは非合法である[1]」などと、自分たちの舌が(根拠もなく口先だけで)語る嘘にまかせて、喋ってはならない。本当にアッラー*に対して嘘を捏造する者たちは、成功しないのだから。
(彼らには、現世における)僅かな楽しみがあり、(来世では)彼らにこそ痛烈な懲罰があるのだ。
(使徒*よ、)われら*はユダヤ教徒*である者たちに対し、あなたに以前話して聞かせたもの[1]を禁じた。そして、われら*が彼らに不正*を働いたのではない。だが、彼らが自分自身に不正*を働いていたのである。[2]
それから本当にあなたの主*は、無知ゆえに悪事を働いた[1]ものの。その後に悔悟して(自らと行いを)正した者たちに対し、--本当にあなたの主*はーーその(悔悟の)後には、実に赦し深いお方、慈愛深い*お方であられる。
本当にイブラーヒーム*はアッラー*に従順で、純正[1]な共同体[2]であった。そして彼は、シルク*の徒に類いではなかったのだ。
(イブラーヒーム*は、)かれ(アッラー*)の恩恵に、感謝深かった。かれ(アッラー*)は彼を(使徒*として)選り抜かれ、彼をまっすぐな道(イスラーム*)へとお導き下さった。
また、われら*は彼に、現世で素晴らしいもの[1]を授けた。そして本当に彼は、来世において、まさしく正しい者*たちの一人なのだ。
それから(使徒*よ、)われら*はあなたに、(こう)啓示した。「純正な[1]イブラーヒーム*の宗教に従え。彼はシルク*の徒の類いではなかった」。
土曜日(の偉大視)は、それにおいて意見を異にした者たち[1]に定められたに外ならない[2]。そして(使徒*よ、)本当にあなたの主*は復活の日*、彼らが意見を異にしていたことについて、彼らの間を必ずやお裁きになるのだ。
(使徒*よ、また、彼に従う者よ、)英知とよき訓戒によってあなたの主*の道へと招き、最善の形で彼らと議論する[1]のだ。本当にあなたの主*こそは、その道から迷った者のことを最もよくご存知であり、導かれた者たちのことも最もよくご存知であるのだから。
また、(信仰者たちよ)、あなた方が懲らしめる際には、あなた方がされたのと同程度に懲らしめよ。そして、もしあなた方が忍耐*するなら。それこそは忍耐*する者たちにとってより善いことなのだ。
そして(使徒*よ、)忍耐*せよ。あなたの忍耐*は、アッラー*(のご援助)によるもの以外の何ものでもない。また、(あなたの招きに応じない)彼らゆえに悲しまず、彼らが策謀することゆえに心苦しさを覚えるのではない。
本当にアッラー*は敬虔*な者たちと、善を尽くす者[1]たちとこそ、共にあるのだから。