The Noble Qur'an Encyclopedia
Towards providing reliable exegeses and translations of the meanings of the Noble Qur'an in the world languagesSaba [Saba] - Japanese translation - Saeed Sato
Surah Saba [Saba] Ayah 54 Location Maccah Number 34
諸天にあるものと大地にあるものが属し、来世における称賛[1]があるお方、アッラー*に称賛*あれ。かれは、英知あふれる*お方、通暁されるお方。
かれは大地の中に入り込むものも、そこから出てくるものも、天から落ちてくるものも、そこへ昇っていくもの[1]も、(全て)ご存知である。かれは慈愛深い*お方、赦し深いお方。
不信仰に陥った者*たちは、言った。「(復活*の)その時は、私たちにはやって来ない」。(使徒*よ、)言ってやれ。「いや、不可視の世界*をご存知である我が主*にかけて、それは必ずや、あなた方のもとに到来する。諸天であろうが大地であろうが、僅かな重みでも、かれ(の知識)から免れることはない。また、それより小さいものでも、大きなものでも、明白な書(守られし碑板*)に(予め記されてい)ないものはないのだ[1]。
(復活の日*の到来は、)かれが、信仰し、正しい行い*を行う者たちに報われるため。それらの者たちには、お赦しと貴い糧[1]がある」。
われら*の御徴において、(使徒*とクルアーン*を嘘呼ばわりするために)ねじ伏せようと躍起になっていた者たち、それらの者たちには痛ましい制裁による懲罰がある。
そして知識を授けられた者たちは、あなたの主*からあなたに下されたもの(クルアーン*)が真理であり、偉力ならびない*お方、称賛*されるべきお方(アッラー*)の道へと導いてくれるものであると分かるのだ。
不信仰に陥った者*たちは(嘲笑しつつ、お互いに)言った。「(死んで)跡形もなくばらばらにされた後、本当にあなた方は新たに創造されるのだ、などとあなた方に告げる男[1]を、あなた方に見せてやろうか?」
一体、彼はアッラー*に対して嘘を捏造したのか?それとも、彼には憑き物がついている[1]とでも?いや、来世を信じない者たちは(来世においては)懲罰と、(現世においては)遠い迷いの中にある。
一体、彼ら(不信仰者*たち)は天と、大地という、自分たちの前にあるものと、自分たちの後ろにあるものを見なかったのか?もしわれら*が望めば、われら*は彼らを地面に飲み込ませ、あるいは彼らの上に天から破片を下してやる[1]のだ。本当にその中にはまさに、よく(アッラー*に悔悟して)立ち返る、全ての僕への御徴がある。
われら*は確かに、われら*の御許からの恩寵[1]を、ダーウード*に授けた。(われら*は言った。)「山々よ、彼と、そして鳥と共に(アッラー*を称え*て)連呼せよ」。また、われら*は彼のために、鉄を柔らかくしてやった。
(われら*は命じた。)「すっぽり覆うもの(鎧)をこしらえ、継ぎ目を(いい按配に)調整[1]せよ。(ダーウード*とその一族よ、)あなた方は正しい行い*を行え。本当にわれら*は、あなた方の行いを見る者なのだから」。
またスライマーン*には、その午前(の進行距離)は一ヶ月(の旅程)で、午後(の進行距離)は一ヶ月(の旅程)の風を(、仕えさせた)[1]。そして、われら*は彼のために銅の泉を溶かしてやり[2]、ジン*の内からは、その主*のお許しのもと、彼の前で働く者も(仕えさせた)。彼ら(ジン*)の内、われら*の命令[3]に背く者があれば、われら*は彼に烈火の懲罰の内から、味わわせてやろう。
彼ら(ジン*)は彼(スライマーン*)のため、ミフラーブ[1]、(銅やガラス製の)像[2]、池のような貯水槽、堅固な鍋といった、彼の望む物を作る。(われら*は言った。)「ダーウード*の一族よ、(アッラー*に)感謝すべく、行え[3]。わが僕の内、僅かな者だけが、感謝する者なのだから」。
そして、われら*が彼(スライマーン*)に死を定めた時、彼の杖を蝕む地面の虫以外、彼らにその死を知らせた者はなかった[1]。それでスライマーン*が(地面に)崩れ落ちた時、ジン*たちは、もし彼らが不可視の世界*を知っていたなら、彼らが屈辱の懲罰の中に留ま(り続け)ることはなかったのだ、と分かった[2]のだった。
確かにサバア[1](の民)には、その住まいの中に(アッラー*の御力を示す)御徴があった。右と左に二つの果樹園[2]。(彼らには、こう言われた。)「あなた方の主*の糧から食べ、かれに感謝せよ。(あなた方の国は)よき国であり、(恩恵の主は)赦し深い主*なのだから」。
そして彼らは(アッラー*のご命令と使徒*に)背いたので、われら*は彼らに、猛烈な洪水を送った。またハムトの実とアスルの木、僅かばかりのスィドル[1]からのものがなる二つの果樹園で、彼らの二つの果樹園と取って換えた。
彼らが不信仰であ(り、恩恵への感謝を怠)ったことゆえ、われら*はまさしくそれで彼らに報いたのである。そしてわれら*が不信心この上ない者の外に、(このような)罰を与えることがあろうか?
また、われら*は彼らと、われら*が祝福を授けた町々[1]との間に、(その近さゆえ互いに)目に見える町々を設け、そこに(ちょうどいい間隔の)旅程を整えた。(そして、われらは彼らにこう言ったのだ。)「夜に昼に、そこを安全に行くがよい」。
そして彼らは(安楽と豊かな暮らしに飽きて)、言った。「我らが主*よ、私たちの(町から町への)旅行(の距離を)を遠ざけて下さい」。こうして彼らが(不信仰によって)自分たちに不正*を働いたので、われら*は彼らを(後世へと)語り継がれるものとし、跡形もなくばらばらにしてやった。本当にその中にはまさしく、忍耐*強く感謝深い[1]全ての者への御徴がある。
また、イブリース*は確かに、彼ら(人間たち)に対して自分の思い込み[1]を実現し、彼らは信仰者たちの一派以外、彼に従った。
そして彼(イブリース*)には、(彼らを自分に従わせることにおいて、)彼らに対するいかなる(正当な)根拠[1]もなかった。しかし(それは、)われら*が来世を信じる者を、それに疑念を抱いている者から判別するためだったのだ。あなたの主*は、全てのことをよくお守りになる*お方である。
(使徒*よ、)言え。「アッラー*を差しおいて、あなた方が(かれの同位者と)主張して(崇めて)いる者たちに、祈るがよい。彼らは諸天においても大地においても、僅かな重みすうら有してはいないのだ[1]。そして彼らにはそこにおいて、(アッラー*に対する)いかなる加担もなければ、かれ(アッラー*)には、彼らからのいかなる援助者もない」。
またかれの御許では、かれがお許しになった者に対してしか、執り成しが益することはない[1]。やがて彼らの心から戦慄が取り除かれると[2]、彼らは(互いに)言う。「あなた方の主*は、なんと仰せられた)。かれは至高の*お方、大いなる*お方であられる」。
(使徒*よ、彼らシルク*の徒に)言ってやれ。「あなた方に諸天と大地から、糧を授けられるお方は誰か?」言ってやるのだ。「(それは)アッラー*である。そして実に私たちとあなた方(のいずれか)が、まさしく導きの上か、あるいは紛れもなき迷いの中にあるのだ[1]」。
言ってやれ。「私たちが罪を犯したことで、あなた方が問われることはなく、私たちもあなた方が行うことで問われはしない」。
言え。「我らが主*が、(復活の日*に)私たちをお集めになり、それから私たちの間を真理によってお裁きになる。かれは裁決者、全知者であられる」。
言ってやるのだ。「あなた方が、かれに(崇拝*における)同位者として属させた者たち(の根拠)を、私に見せてみよ。断じて(、そのようなものは)ない。いや、かれは偉力ならびなく*、英知あふれる*アッラー*であられる」。
(使徒*よ、)われら*があなたを遣わしたのは、全ての人に向けて[1]、吉報を伝える者、警告を告げる者[2]としてに外ならない。しかし大半の人々は、知らないのだ。
彼ら(シルク*の徒)は、言う。「その約束(復活の日*)は、いつなのか?もし、あなた方が本当のことを言っているのなら」。
(使徒*よ、)言ってやれ。「あなた方には、一時たりとも遅らせることも出来ず、早めることも出来ない(復活の)日*の約束があるのだ」。
また、不信仰に陥った者*たちは言った。「私たちはこのクルアーン*を信じないだろうし、それ以前のもの[1]も(信じない)」。(使徒*よ、)もしあなたが、不正*者たちがその主*の御許で(清算のために)拘留され、お互いに(譴責の)言葉を返し合う時のことを見るならば。抑圧されていた者たちは、高慢だった者たち[2]に(こう)言うのだ。「もしあなた方がいなければ、私たちは信仰者だったのに」。[3]
高慢だった者たちは、抑圧されていた者たちに言う。「一体、私たちがあなた方を導きから阻んだというのか?あなた方のもとに、それが到来した後に?いや、あなた方は(自ら不信仰を選んだ)罪悪者だったのだ」。
そして、抑圧されていた者たちは高慢だった者たちに言う。「いや、私たちがアッラー*を否定し、かれに(崇拝の)同位者を置くよう、あなた方が私たちに命じていた時、(あなた方の)夜と昼の策謀が(私たちを破滅させたのだ)」。そして懲罰を目の当たりにする時、彼らは(余りの恐怖ゆえ)後悔の念を露わに出来ない[1]。また、われら*は不信仰だった者*たちの首に、枷を縛り付ける。一体彼らが報われるのは、自分たちが(現世で)行っていたこと(によるもの)以外の、何ものでもないのではないか?
われら*が警告者を町に遣わした時には決まって、その(町の)贅沢者たちは(こう)言ったものだった。「本当に私たちは、あなた方が携えて遣わされたものを認めない者である」。
また、彼らは言った。「私たちは財産も子供も(あなた方)より多いし、私たちは(現世でも来世でも、)罰される者などではない」。
(使徒*よ、)言ってやれ。「本当に我が主*は、かれがお望みの者に糧を豊富に与えられ、また控えられる。しかし、大半の人々は知らないのだ」。[1]
あなた方の財産もあなた方の子息も、あなた方がわれら*のもとでお近づきを得るものではない。しかし信仰し、正しい行い*を行う者、それらの者たちにこそ、彼らが行ったことゆえの倍の褒美があるのだ[1]。そして彼らは(懲罰から)安全な状態で、(天国の)高き住まいにある。
また、われら*の御徴において、(嘘呼ばわりするために)ねじ伏せようと躍起になる者たち、それらの者たちは、懲罰へと立ち合わされる者たちである。
(使徒*よ)言ってやれ。「本当に我が主は、その僕たちの内、かれがお望みの者に糧を豊富に与えられ、また控えられる[1]。そして、あなた方がどんなものでも(アッラー*に命じられたことに)費やせば、かれはそれを(褒美で)継がせ給う[2]。かれは、最もよく糧を授けられるお方」。
かれ(アッラー*)が彼ら(シルク*の徒)全員を招集され、それから天使*たちに(こう)仰せられる日のこと(を思い起こさせよ)。「一体これらの者たちは、あなた方(天使*たち)のことを崇めていたのか?」[1]
彼ら(天使たち)は申し上げる。「あなたに称え*あれ。彼らは無関係で[1]、あなたこそが私たちの庇護者*です。いえ、彼らはジン*[2]を崇めていました。彼らの大半は、彼ら(ジン*)のことを信じて(従って)いたのです」。
(復活の)この日、あなた方はお互いに、益も害も有してはいない。そしてわれら*は不正*を働いていた者たちに、(こう)言うのだ。「あなた方が嘘呼ばわりしていた、業火の罰を味わうがよい」。
われら*の明白な御徴(アーヤ*)が彼ら(マッカ*の不信仰者*)に読誦されれば、彼らは言ったものであった。「これ(預言者*ムハンマド*)は、あなた方のご先祖様が崇めていたものから、あなた方を阻もうとする男以外の何ものでもない」。また、(こう)言った。「これ(クルアーン*)は、捏造されたでっち上げに過ぎない」。そして不信仰だった者*たちは真理に対し、それが彼らのもとに到来した時、(こう)言ったのである。「これは紛れもない魔術に外ならない」。
われら*は(クルアーン*以前)、彼ら[1]が熟読するいかなる啓典も、彼らに下しはしなかったし、(使徒*よ、)あなた以前にはいかなる警告者も、彼らに遣わすことはなかったのだ。
また、彼ら以前の(不信仰)者*たちは、(われら*の使徒*たちを)噓つき呼ばわりした。彼ら(マッカ*の不信仰者*たち)は、われら*が彼ら(それ以前の不信仰者*たち)に与えたもの[1]の、十分の一にも達していないというのに。彼らは、われの使徒*たちを噓つき呼ばわりしたのである。それで、わが否認はいかなるものだったか?[2]
(使徒*よ、彼らに)言ってやれ。「まさに私は、あなた方に一つだけ訓戒する。あなた方がアッラー*に向かって二人ずつ、また一人ずつ立ち上がり、それから熟考することを[1]。あなた方の仲間(ムハンマド*)に、憑きものなど憑いてはいない[2]。彼は(あなた方が味わうことになる)厳しい懲罰に先立つ、あなた方への警告者に過ぎないのだ[3]」。
(使徒*よ、)言え。「もし、私があなた方に何らかの見返りを求めた[1]としても、それはあなた方のもの。私の見返りは、アッラー*から以外にはないのだ。そしてかれは、全てのことの証人であられる」。
言うのだ。「実に我が主*は、真理を(虚妄に向けて)投げかけ給い[1]、不可視の世界*を熟知されるお方である」。
言え。「真理は到来した。そして虚妄は(滅び、もはや)出現することも。回帰することもない」。[1]
言ってやれ。「もし私が(真理から)迷ったのなら、私は自分自身に対して(罪を負うべく)迷っているのである。そしてもし(正しく)導かれたのなら、(それは)我が主*が私に啓示されたものゆえのこと。本当にかれはよくお聞きなるお方、(かれを呼ぶ者の)近くにおられるお方」。
(使徒*よ、)彼ら(不信仰者*たち)が戦慄する時のことを、目にしたならば。彼らに逃げ道はなく、近い場所から連れて行かれるのだ[1]。
そして彼らは(、その時になって)言う。「私たちはそれ[1]を信じた」。どうして遠い場所から、易々と(信仰を)手に入れられるというのか?[2]
彼らは確かに以前、それを否定し、不可視の世界*について(真理から)遠い場所から(虚妄に満ちた)憶測をしていたというのに。
そして彼らと、彼らが渇望するもの[1]との間は阻まれた。ちょうど彼らの(先代である)同類者たちが、以前(そう)されたように。本当に彼らは(現世で)、大きな疑惑の中にあった[2]のである。