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The Noble Qur'an Encyclopedia

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Exile [Al-Hashr] - Japanese translation - Saeed Sato

Surah Exile [Al-Hashr] Ayah 24 Location Madanah Number 59

諸天にあるものと、大地にあるものは(全て)、アッラー*を称え*る。かれは偉力ならびない*お方、英知あふれる*お方。

かれは啓典の民*の内、不信仰だった者*たちを、最初の集合[1]においてその住居から追い出し給うたお方。(ムスリム*たちよ、)あなた方は彼らが出ていくとは思っておらず、彼ら自身、自分たちの砦が、彼らをアッラー*(の懲罰)から守ってくれるものと思っていた。だがアッラー*(による追放の定め)は、彼らが想像もしなかったところから彼らのもとに到来し、彼らの心の中に恐怖を投げ入れたのである。彼らは自分たちの家を自らの手と、信仰者たちの手で壊した[2]のだ。ならば慧眼の持ち主たちよ、(彼らに起きたことを)熟慮せよ。

もし、アッラー*が彼らに追放をお定めにならなかったのなら、かれは現世で彼らを(殺害や捕囚などにより、)罰されたことであろう。そして彼らには来世で、業火の懲罰がある。

それというのも、彼らがアッラー*とその使徒*に反していたからである。アッラー*とその使徒*に反する者があれば(、アッラー*はその者を罰される)、実にかれは厳しい懲罰を与え給うお方なのだから。

(信仰者たちよ、)あなた方がナツメヤシの木を切ったとしても、それらをその根幹の上にそびえるまま放っておいたとしても、(それは)アッラー*のお許しによるもの(だったの)であり、かれが放逸な者たちを辱めるためだったのである。[1]

そしてアッラー*がその使徒*に、彼ら(ナディール族)から(戦闘することなく)戦利品[1]として与えたものは、あなた方がその(獲得の)ためにやラクダを駆ったわけではなかった。しかしアッラー*はその使徒*たちに、かれがお望みになる者を制圧させ給う。アッラー*は全てのことがお出来のお方なのだ。

アッラー*が、町の住人(であるシルクの徒*)からその使徒*に、(戦闘することなく)戦利品[1]として与えたものは、アッラー*とその使徒*、近親、孤児、貧者*、旅路(で苦境)にある者に属する[2]。(それは財産が、)あなた方の裕福な者たちの間(だけ)を循環するものとならないようにするため。また、使徒*があなた方に与えたものは取り入れ、彼があなた方に禁じた者は放棄するのだ。アッラー*を畏れ*よ。本当にアッラー*は、厳しい懲罰を与え給うお方なのだから。

自分たちの住居と財産から追い出された、ムハージルーン*の困窮者*たちに[1]。彼らはアッラー*からのご恩寵とお喜びを求め、アッラー*(の宗教)とその使徒*を援助する。それらの者たちこそは、(自分たちの言葉を行いで証明した)正直者である。

また、彼ら(ムハージルーン*の移住*)以前に、その町(マディーナ*)に信仰心と共に居を定めた者たち(アンサール*)[1]。彼らは自分たち(のもと)に移住*したものを愛し、彼ら(ムハージルーン*)が与えられたもの[2]について、その胸中に嫉妬の念を見出さず、(彼らのことを)自分たち自身よりも優先する。たとえ彼らに、必要性があったとしても、である。自分自身の貪欲さから守られた者、それらの者たちこそは成功者なのだ。

また、彼ら(ムハージルーン*とアンサール*)の後にやって来た者たちで、(こう)言う者たち[1]。我らが主*よ、私たちと、信仰において私たちに先駆けた私たちの兄弟たち(の罪)をお赦し下さい。そして私たちの心の内に、信仰する者たちへの憎しみの念を湧かせないで下さい。我らが主*よ、本当にあなたは哀れみ深い*お方、慈愛深い*お方です」。

一体あなたは、偽の信仰に陥った者*たちを見ないのか?彼らは啓典の民*の内、不信心に陥った者彼らの同胞に(こう)言う。「もしも、あなた方が(ムハンマド*によって)追い出されたならば、私たちは必ずやあなた方と共に出て行き、あなた方(を見捨てたりすること)に関して、絶対に誰にも従わない。また、もしあなた方が戦いを仕掛けられたならば、私たちは必ずやあなた方を援助しよう」[1]。アッラー*は、本当に彼ら(偽信者*たち)がまさしく、噓つきであることを証言される。

もしも彼ら(ナディール族)が(マディーナ*から)追放されたとしても、彼ら(偽信者*たち)は決して、彼らと共に出て行くことはない。また、もしも彼らが戦いを仕掛けられたとしても、彼ら(偽信者*たち)は絶対に彼らを援助したりしない。そして、たとえ彼ら(偽信者*たち)が(、ナディール族を)援助したとしても、彼らはきっと背中を見せて敗走するのであり、(アッラー*によって)勝利を授けられることもないのだ。

(信仰者たちよ、)彼ら(偽信者*たちとユダヤ教徒*)の胸中においては、あなた方こそがアッラー*よりも激しい恐怖(の的)なのだ。それは実に彼らが、(アッラー*の偉大さと、かれへの信仰を)理解しない民だからなのである。

彼ら(ユダヤ教徒*)は(その臆病さと恐怖ゆえ、)砦で囲まれた町か、壁の向こう側からしか、あなた方に全員で攻撃してきたりはしない。彼らの間の敵意は激しい[1]。あなた方は彼ら[2]が団結していると思う。彼らの心は(信条や目的の不一致で、)ばらばらなのだが。それは実に彼らが、(アッラー*のご命令と御徴を)弁えることのない民だからなのだ。

(彼らユダヤ教徒*の様子は、)彼らより前の最近の者たち[1]の様子のようである。彼らは(現世で)彼らの事[2](ゆえ)の罰を味わったのであり、彼らにこそは(来世において)痛ましい懲罰があるのだ。

(彼ら偽信者*たちが、ユダヤ教徒*を戦いへと唆す様子は、)人間に「不信仰となれ」と言った時の、シャイターン*の様子のようである。それで彼が不信仰に陥ると、彼(シャイターン*)は(こう)言ったのだ。「本当に私は、あなたとは無縁である。本当に私は、全創造物の主*アッラー*を怖れているのだから」。

彼ら(シャイターン*と彼に従った人間)両人の行く末は、地獄の中。彼ら両人はそこに、永遠に留まる者となる。それが不正*者たちへの応報なのだから。

信仰する者たちよ、アッラー*を畏れ*、自分自身が明日[1]のために成したことをよく考えよ。そしてアッラー*を畏れる*のだ。本当にアッラー*は、あなた方が行うことに通暁されるお方なのだから。

また、アッラー*(の唱念と義務)を忘れ、それでかれが彼らに(その不服従ゆえ)、自分自身のことを忘れさせ給うた者[1]たちのようになってはならない。それらの者たちこそは、放逸な者たちなのだから。

もし、われら*がこのクルアーン*を山に下し(、それがその約束と警告を理解し)たならば、あなたはそれが恭順となり[1]、アッラー*への恐怖ゆえに砕け散るのを見たであろう。そしてそれらの譬えは、われら*が人々に挙げるもの。彼らが(アッラー*の御力と偉大さを)熟考するように、とのためである。

かれはアッラー*。その外に、(真に)崇拝*すべきいかなるものもないお方で、不可視の世界*と現象界[1]をご存知のお方。かれは慈悲あまねき*お方、慈愛深い*お方であられる。

かれはアッラー*。その外に、(真に)崇拝*すべきいかなるものもないお方。(真の)王、聖なる*お方、平安*なお方、保障される*お方、統制させられる*お方、偉力ならびない*お方、制圧される*お方、威風堂々たる*お方。彼らがシルク*を犯しているものから(無縁な)、アッラー*に称え*あれ。

かれはアッラー*、創造主、創成者*、造形者。かれにこそ、美名は属する。諸天と大地にある(全ての)ものは、かれを称え*る。そして、かれは偉力ならびない*お方、英知あふれる*お方であられる。