The Noble Qur'an Encyclopedia
Towards providing reliable exegeses and translations of the meanings of the Noble Qur'an in the world languagesThe Romans [Ar-Room] - Japanese translation - Saeed Sato
Surah The Romans [Ar-Room] Ayah 60 Location Maccah Number 30
アリフ・ラーム・ミーム[1]。
ビサンチン(軍)は、敗北した。
最も近接した地[1]で。そして彼らはその敗北の後、やがて勝利するであろう。
数年[1]の内に。アッラー*にこそ、(ビサンチン軍の勝利)以前と以後の、(全ての)物事は属する。そしてその日、信仰者たちは歓喜するのだ、[2]
(ビサンチンに授けられた)アッラー*の勝利に。アッラー*は、かれがお望みになる者をお助けになる。かれは偉力ならびない*お方、慈愛深い*お方であられる。
アッラー*のお約束を(、信仰者たちに約束された)。アッラー*はそのお約束を、破られない。しかし、(マッカ*の不信仰な)人々の大半は知らないのだ。
彼らは、現世の生活の上辺のことは知っている。実に来世に関しては、まさしく無頓着な者たちなのだが。
一体、彼らは自分自身について熟考しなかったのか?[1]アッラー*が諸天と大地、その間にあるものをお創りになったのは、真理と定められた時期(である復活の日*)[2]ゆえに外ならない。本当に人々の多くはまさしく、自分たちの主*との拝謁に対する否定者なのである。
一体、彼らは地上を旅し、彼ら以前の(不信仰)者*たちの結末がいかなるものであったかを見なかったのか?その者たちは彼らよりも力が強く、大地を耕し、彼らがそれ(大地)を開拓したのよりも沢山、開拓したのだ。そして彼らの使徒*たちは、明証を携えて彼らのもとに到来した。アッラー*が彼らに不正*を働くなどということは、あり得べくもなかったのだ。しかし彼らが、自分自身に不正*を働いていたのである。
そしてアッラー*の御徴を嘘とし、それを嘲笑することによって悪を働いていた者たちの結末は、最悪なものである。
アッラー*は創造を始め給い、それからそれをお戻しになり、やがてあなた方は、かれの御許にこそ戻られる。
そして(復活*の)その時が到来する日、罪悪者たちは(自分たちの救い難い状況に、)落胆する。
また彼らには、彼ら(がアッラー*)の同意者(として崇めていたもの)たちからの、いかなる執り成し手もいない[1]。そして彼らは、彼ら(がアッラー*)の同意者(として崇めていたもの)らへの否定者となる。[2]
(復活の)その時が到来する日、彼ら(信仰者と不信仰者*)はその日、離れ離れになる。
信仰し、正しい行い*を行った者たちといえば、彼らは(天国の)庭園で、喜悦を授けられる。
そして不信仰に陥り*、われら*の御徴と来世における拝謁を嘘としていた者たちはといえば、それらの者たちは懲罰に立ち合わされる者となる。
あなた方が夜を迎える時と朝を迎える時、アッラー*に称え*あれ(、と称えよ)。
ーーかれにこそ、諸天と大地における称賛*があるーー。また、夜に、そしてあなた方が昼を迎える時に(称えよ)。
かれは死から生を取り出され、生から死を取り出される[1]。また、かれは大地をその死後に、息吹かせられる[2]。そして同様に(人々よ、)あなた方は、(清算のため、墓場から呼び)出されるのである。
かれ(アッラー)が、あなた方(の父祖アーダム*)を土からお創りになり[1]、それから何と、あなた方が(アッラー*の恩寵を求めて、大地に)散開する人間となったことは、かれの(偉大さと御力を示す)御徴の一つである。
また、かれがあなた方自身からあなた方のために、あなた方が安らぐために妻をお創りになり[1]、あなた方の間に愛情と慈悲の念をお授けになったことは、かれの(偉大さと御力を示す)見徴の一つである。本当にそこにはまさしく、熟考する民への御徴がある。
また諸天と大地の創造と、あなた方の言葉と(肌の)色の違いは、かれの(偉大さと御力を示す)御徴の一つである。実にそこにはまさしく、知識ある者たちへの御徴がある。
また、夜と昼におけるあなた方の睡眠と、かれの恩寵に対するあなた方の追求[1]は、かれの(偉大さと御力を示す)御徴の一つである。本当にそこにはまさしく、耳を傾ける者たちへの御徴がある。
また、かれがあなた方に、(あなた方が)恐怖と待望[1]を抱く稲光をお見せになり、天から(雨)水を降らせて、それによって大地をその死後に息吹かせる[2]のは、かれの(偉大さと御力を示す)御徴の一つである。本当にそこにはまさしく、弁える民への御徴があるのだ。
また、天と大地がかれのご命令によって成り立っている[1]のは、かれの(偉大さと御力を示す)御徴の一つである。それから(復活の日*、)かれがあなた方を大地から(出てくるように)一声呼びかけれれば、どうであろう、あなた方は(墓場から)出されるのである。
そして、かれにこそ諸天と大地にいる(全ての)者は属する。全ては、かれに謹んで使える者たちなのだ。
また、かれは想像をお始めになり、やがてそれを戻し給うお方ーーそれはかれにとって(最初の創造)より容易いことーー。また、かれにこそ諸天と大地における最高の属性がある[1]。かれは偉力ならびない*お方、英知あふれる*お方。
(シルク*の徒よ、)かれはあなた方に、あなた方自身の内から、一つの譬えを挙げられた。あなた方に、われら*があなた方に授けた物において、自分たちの右手が所有するもの(奴隷*)である共同者がいたら?そしてあなた方(とその共同者)がそこにおいて同等であり、あなた方があたかも(自由民である)あなた方自身を怖れるように、彼らを怖れるとしたら(、そのようなことはあなた方の気に入らないであろう)?[1]同様にわれら*は弁える民に対し、御徴を明らかにするのである。
いや、不正*を働いた者たちは知識もなく、自らの欲望に従ったのだ。そしてアッラー*が迷わせ給うた者[1]を、だれが導くというのか?彼らには、(アッラー*の懲罰から救ってくれる)いかなる援助者もないというのに。
ならば、(使徒*よ)、あなたの顔を純正[1]な宗教(イスラーム*)へと正すのだ。アッラー*がそのように人々をお創りになった、アッラー*の天性[2]に(従え)。アッラー*の創造(と宗教)に変更はないのだぞ。それがまっすぐな宗教。しかし人々の大半は、分からないのだ。
۞ مُنِيبِينَ إِلَيۡهِ وَٱتَّقُوهُ وَأَقِيمُواْ ٱلصَّلَوٰةَ وَلَا تَكُونُواْ مِنَ ٱلۡمُشۡرِكِينَ [٣١]
かれ(アッラー*)に、よく(悔悟して)立ち返りつつ(従え)。またかれを畏れ*、礼拝を遵守*し、シルク*の徒の仲間となるのではない。
自分たちの宗教を分裂させ、いくつもの分派となった者たちの内の(仲間とはなるな)。各派は、自分たちのもの(宗教)に有頂天でいる[1]。
害悪が人々に降りかかれば、彼らはよく(悔悟して)立ち返る者となり、(救いを求めて)自分たちの主*に祈る。それから、かれがその御許からのご慈悲を彼らに味わわせられれば、どうであろう、彼らの内の一派は自分たちの主*に対してシルク*を犯すのである。
こうして彼らは、われら*が彼に与えたもの[1]に対して恩知らずとなるのだ。(シルク*の徒よ、現世の富を)楽しんでいよ。あなた方はやがて、(自分たちの行いの悪い結果を)知ることになるのだから。
いや、一体、われら*が、彼らに根拠[1]を下したとでも?そしてそれが、彼らがかれ(アッラー*)に対してシルク*を犯していたこと(の正当性)について、語るとでも?
われら*が人々に慈悲[1]を味わわせれば、彼らは(感謝することなく)それに有頂天になる。そして、もし彼らに、自分たちが行っていたことゆえに悪[2]が降りかかれば、どうであろう、彼らは絶望の底に陥るのだ。
彼らはアッラー*が、かれがお望みの者に糧を豊富に与えられ、また控えられる[1]のを知らないのか?本当にそこにはまさしく、信仰する民への御徴があるのだ。
ならば(信仰者よ)、近親の者、貧者*、旅路(で苦境)にある者に、その権利[1]を与えよ。それがアッラー*の御顔を望む者たちにとってより善いのであり、それらの者たちこそが成功者なのだから。
あなた方が人々の財産から儲けるべく、利息として与えたもの(借金)ならば、それはアッラー*の御許では儲からない。そしてあなた方がアッラー*の御顔を望みつつ、浄財*の内から与えるのであれば、それらの者たちこそは(褒美を)倍増する者たちである。
アッラー*は、あなた方をお創りになり、それから(現世で)あなた方に糧をお授けになり、やがてあなた方に死を与えられ、それから(復活の日*、)あなた方に生を与えられるお方。一体、あなた方(がアッラー*)の共同者(として崇めているもの)たちの内、それらのいずれかでも行う者はいるのか?かれに称え*あれ、かれは彼らがシルク*を犯しているものから(無縁で)、遥か高遠なお方であられる。
人々の手が稼いだもの(罪)ゆえに、陸と海に腐敗[1]が出現したのである。それはかれ(アッラー*)が、彼らの行ったある種のこと(ゆえの懲罰)を、彼らに味わわせ給うためなのだ。彼らが、(悔悟して)立ち返るように。
(使徒*よ、)言え。「地上を旅して、過去の(不信仰)者*たちの結末がどのようなものであったか、見てみるがよい」。彼らの大半は、シルク*の徒だったのだ。
ならば(使徒*よ)、アッラー*から押し戻す術のない(復活*の)その日が到来する前に、あなたの顔をまっすぐな宗教(イスラーム*)へと正せ[1]。彼らはその日、散り散りになる。
不信仰である者*には、自分自身に自らの不信仰(ゆえの罰)がある。そして(信仰して)正しい行い*を行う者は、自分たちのために(天国の住まいの)支度をしているのである。
(それは)信仰し、正しい行い*を行う者たちに、かれ(アッラー*)がそのご恩寵からお報いになるため。本当にかれは、不信仰者*たちをお好みにはならないのだから。
かれが吉報を告げる風を送られることは、かれの(偉大さと御力を示す)御徴の一つである。かれがそのご慈悲からあなた方に味わわせ給い、(かれのご命令とご意思によって)船が進み、あなた方がかれのご恩寵を求めるようにするため(、かれはそうされたのだ)。あなた方が感謝するように、と。
(使徒*よ、)われら*は確かにあなた以前、使徒*たちをその民へと遣わした。そして彼ら(使徒*たち)は、彼らのもとに明証[1]を携えて到来し(だが、民の大半は信じなかったので)、われら*は罪悪を働いた者たちに報復した。信仰者たちの援助は、もとよりわれら*にとって必須だったのだ。
アッラー*は風を送られるお方。そしてそれ(風)は雲を追いやり、かれ(アッラー*)はお望みのままに、それ(雲)を天に散りばめ、断片にされる。そしてあなたは、その間から雨が出てくるのを見るのだ。また、かれがそれ(雨)を、かれの僕たちの内、彼がお望みになる者にお降らしになると、どうであろう、彼らは心躍らせる。
かれが彼らの上に(雨を)お降らしになる前、それ以前には、本当に彼らはまさしく(旱魃に)落胆する者であったというのに。
ならば、かれがどのようにして大地をその死後に生き返らされるか、アッラー*のご慈悲の跡[1]を(しかと)見てみよ。本当にそれこそは、死んだものに生を与えられるお方。かれは全てのことがお出来のお方なのだ。
そして、もしもわれら*が(彼らの作物に有害な)風を送り、それが(枯れて)黄色くなってしまうのを彼らが見れば、彼らはその後、(一転して)否定し続ける[1]。
ゆえに(使徒*よ)本当にあなたは、死人に聞かせることも、聾に呼びかけを聞かせることも出来ない。もし彼らが、背を向けて立ち去るのであれば。[1]
また(使徒*よ)、あなたは、盲人[1]をその迷いから導く者でもない。あなたが聞かせられるのは、われら*の御徴を信じる者だけであり、彼らは服従する者(ムスリム*)なのだ。[2]
アッラー*はあなた方を弱さ[1]からお創りになり、それから(幼児期の)弱さの後、(成人の)強さをお授けになり、そして強さの後に、弱さと老衰を与えられたお方。かれはお望みのものをお創りになる。かれは全知者、全能者なのだ。
(復活*の)その時が起こる日、罪悪者(シルク*の徒)たちは、自分たちが僅かな時間しか(現世で)過ごさなかった、と誓う[1]。そのように、彼らは(現世で、真理から)背かされていたのだ。
また、知識と信仰心を授けられた者たち[1]は、言う。「あなた方は確かに、アッラー*の書の中で[2]、(あなた方が誕生した日から)復活の日まで、過ごしていたのである。そしてこれが復活の日なのだが、あなた方は知らなかった[3]のだ」。
そしてその日、不正*者たちをその言い訳が益することはなく、彼らが(、アッラー*の)ご満悦を得ることも課されることはない[1]。
われら*はこのクルアーン*の中で確かに、人々に対してあらゆる譬えを挙げた。そして(使徒*よ)、もしもあなたが彼らに御徴[1]をもたらしても、不信仰に陥った者*たちは必ずや(こう)言うであろう。「(使徒*とその信徒たちよ、)あなた方は虚妄の徒以外の何ものでもない」。
同様にアッラー*は、知らない者たち[1]の心を閉じられる。
ならば(使徒*よ)、あなたは忍耐*せよ。本当にアッラー*のお約束は、真実なのだから。そして(復活とその日の報いを)確信しない者たちが、あなたを動揺させるようなことがあっては、断じてならない。